網膜硝子体手術

当院の網膜硝子体手術

年間629件の手術実績(2021年5月から1年間)年間629件の手術実績(2021年5月から1年間)
目の状態に合わせて23~27Gのゲージシステムを選択可能目の状態に合わせて23~27Gのゲージシステムを選択可能
黄斑上膜をはじめ、難治性の網膜剥離、増殖性硝子体網膜症まで対応黄斑上膜をはじめ、難治性の網膜剥離、増殖性硝子体網膜症まで対応
糖尿病網膜症や硝子体出血をはじめ、難治性の網膜剥離まで対応飛蚊症の手術も可能です(自費診療)

近年の硝子体手術は極小切開といわれるとても小さい創口が主流で当院では23ゲージの硝子体手術から27ゲージの硝子体手術まで全ての中から最適なものを選択します。院長の中原は全国で多くの網膜剥離、黄斑疾患の手術を行ってきました
網膜硝子体手術は眼科の中でも特に難しい手術と言われています。手術成績は執刀医の手術技術はもちろんですが、手術を行うことができるまでの時間がとても重要になってきます。
技術者が少ない分野のため、手術までに1週間以上待たされる、又は難しいからさらに他に紹介され、たらい回しにされることも少なくありません。本来であれば助かるはずの目が状況によっては助からなくなります。
当院では緊急疾患には、受診日当日の即日手術を可能な限り行います。診療をする医師と手術を行う医師が同一だからこそできることであり、手術を実際に行なっている経験豊富な医師だからこそ、手術が必要なのかという的確な診断もできます。
手術は毎日行なっていますが、院長の中原自身が診断し手術を行うため手術が夜遅くになることもあります。しかし、それでも早期治療は良い成績を出すにはとても重要な要素ですから、患者様の希望によりますが可能な限り即日の手術を行わせていただいております。

眼科医中原将光のYouTubeチャンネル

対応疾患

黄斑上膜

黄斑上膜は白内障と同様にとても多く見られる疾患です。最初は歪みなどの症状が軽いため多くで様子をみると言われてしまいます。そして症状が進んでからの手術ということが多い状況です。しかし、症状が進めば回復する症状は少なくなり歪みなどの後遺症も残ってしまいます。一般的な現状では、技術者の技量的な問題で、手術によってかえって歪みを起こしてしまうことがあり、早い段階で手術をすると、トラブルが起きてかえって視力低下をまねいてしまうため、適切な時期より遅くに手術を勧められる事がほとんどです。
中原眼科の方針としては膜が発生した段階での早期手術を含めた適切な手術時期はもちろん、手術内容についても患者様の歪みの症状に合わせ膜を処理する深さや範囲をコントロールし適切な手術を提供するよう心がけております。
また本来は黄斑上膜の方には単焦点眼内レンズが使用される事が多いですが、黄斑機能の温存回復を目指し、多焦点眼内レンズなどのプレミアムレンズ(自由診療)の使用も選択肢に入れております。
すでに多焦点レンズを使用されている方の黄斑上膜の手術は、手術中に術者から膜が二重三重に見えるため高難度の手術とされますが、院長は得意としておりますので、お気軽にご相談いただければと思います。

網膜剥離

眼科手術の中で難しいと言われる疾患です。技術者が少なく、その技術に大きな差があります。手術を行うまでの時間が症状の回復に直結する緊急疾患ですが、技術者が少ないため当日に手術できることは少なく、時間が経過してからの手術になってしまうこともある実情です。当院では良い成績を目指すには早期手術が基本と考えています。手術の難易度の高さゆえ、手術を行っても失明してしまう、複数回の手術を必要とされてしまうということもあり、執刀医の力量や経験が重要と考えておリます。
中原眼科では良質な技術と機器によりダメージを最小限にすることを心がけ、入院せず早期の社会復帰を目指します。
一般的に網膜剥離の手術は白内障の手術を併用して行われてしまうのが実情です。白内障が発症していないにもかかわらず手術を行われてしまい後悔して来院される方が多くいらっしゃいます。中原眼科では白内障の手術を併用しない水晶体を温存する網膜剥離手術も行っております。その後に白内障を手術したいときには遠近両用などのレンズを含めた様々なレンズから選択することができ、網膜剥離という難しい疾患であってもベストの視力を目指します。

黄斑円孔

網膜の中心の黄斑部というところに孔が開いてしまう疾患です。
孔が発生する強い歪みや視力低下が発生します。一刻も早い治療が必要であり、時間が経過すればそれだけ視力の回復が悪くなります。現在手術をしないで少し放置して待っても大丈夫と言われている方は注意が必要です。むしろ良い医師を探すチャンスをいただいたということで早急に行動することが必要です。
孔を塞ぐのは初回手術がとても重要です。

孔の塞ぎ方はサイズや状況によって様々な手術方法から選択し最良の方法を提供できるよう目指します。また早期手術を可能にする事により、ベストの結果を目指し、視力を失う不安から解放いたします。

糖尿病性網膜症

糖尿病の三大合併症の一つです。失明原因の上位疾患で以前は一位のこともありました。現在は技術の進歩により失明を免れる症例も増えてきましたが、相変わらず難しい疾患です。
糖尿網膜症の治療はまず経験豊富な医師による適切な診断が必要です。適切な治療時期を見逃されることが少なくありません。
また従来のレーザー治療は苦痛をともうため、治療を中断される方が多くいます。中原眼科ではパターンスキャンレーザーを使用し、なおかつ照射方法を工夫する事により痛みと時間を最小限に抑えることを目指します。
糖尿病網膜症が失明原因の第一位でなくなった理由のもう一つに抗VEGF抗体という特効薬が世に出たおかげがあります。中原眼科ではこの薬を使用し良好な結果を追求致します。
そして、糖尿病網膜症の最大の治療は硝子体手術です。硝子体手術は重症の状態まで対応する威力を持った治療です。手遅れになる前に経験豊富な医師の診断を受けることが一番の治療になると考えております。

眼底出血 網膜静脈閉塞症

加齢、高血圧、動脈硬化などに伴い眼底出血は増えています。
非常に多い疾患であるがゆえに適切な治療を受けていない方も多く見受けられます。現在は特効薬もあり、硝子体手術の効果も高いです。特効薬も直接目の中に投与するため硝子体注射や硝子体手術に関しては行っているところは少ないですので、自分自身の目を守るために経験豊富な医師の診療をうけアドバイスをもらうことをお勧めいたします。

硝子体出血

文字通り硝子体に出血してしまう疾患です。この状態になると患者様は視力が大きく低下しとても不安になります。硝子体出血している場合は医師からも目の中の状況がわからないため適切な診断が難しいことが多くあります。中原眼科では眼科用超音波検査機器により硝子体出血をしている目でもしっかりとした診断を行うことを目指しております。
硝子体出血は技術が進歩していない時代では3ヶ月放置して吸収を待ちましょうという方針がほとんどでした。そして、今現在も同じようにされてしまう患者様が多くいます。硝子体出血を起こす原因に網膜剥離などの緊急疾患も多く存在し、このような場合は数日も放置すると取り戻せなくなります。また仮に単純な出血で網膜が問題ない場合であっても濁りは残り視力障害が残ります。中原眼科では原則、硝子体出血には極小切開硝子体手術を早急に行っています。安全性と確実性を追求し、出血の原因を突き止め確実に治療し早期の社会復帰を目指します。

手術の方法

硝子体手術は局所麻酔で行います。手術室に入るとまずは眼を消毒し、その後眼に麻酔をかけます。
当院では同時に静脈麻酔やリラックスする気体を吸入する麻酔も併用できます

Step1白目に3ヶ所穴をあけます

白目の部分に手術機器を挿入するためのきわめて小さな孔を3か所あけます。極小切開硝子体手術での孔の大きさは採血をする針よりも小さく手術後は自然に塞がります。孔は手術中に眼内を照らす照明を入れるものと、手術中に眼球の形を保つために潅流液と呼ばれる液体を注入しながら圧を調整するものと、メスやレーザーなどを挿入するためのものです。

Step2硝子体を切除します

硝子体は1%の固形成分と99%の水分からできているゲル状の物質です。この硝子体を挿入した機器で切除し吸引していきます。吸引した分だけ潅流液に置き換わり眼の形を保ちます。中原眼科では眼の中の圧力を1mmHg単位でリアルタイムにコントロールできる機器を使用していますので、緑内障など眼圧が心配な方でも影響がないよう配慮しております。
その後、網膜上にできてしまった薄い膜をピンセットのような器具でめくりとったり、増殖膜と呼ばれる分厚い膜をハサミで切り取ったり、レーザー光を照射して穴を塞いだりと、必要に応じた処置を行います。

Step3灌流液をガスに置き換えます

網膜剥離や黄斑円孔などの疾患では、ガスの浮力で網膜を眼底に圧着させる必要がありますので、最後に潅流液をガスに置き換え手術を終えます。この処置をおこなった場合は、手術後数日間はうつむき姿勢をできる限り保っていただく必要があります。姿勢保持用の補助具などについてはご相談ください。
手術時間は軽症の場合はハイスピードカッターを使用しているため5分程度ですみますが、重症だと3時間かかることもあります。

白内障の同時手術について

中原眼科では白内障手術は必要でなければ硝子体手術と別に行うようにしています。水晶体を温存するということですが、技術力も必要になります。日本で多くの場合、硝子体手術を行うときに一緒に白内障(水晶体)もとられてしまいます。これは水晶体が硝子体手術を行うのに構造的に邪魔な為です。しかしそのような考えでは白内障の手術成績を追求することはできないと考えております。
中原眼科では硝子体手術後に網膜機能に応じて多焦点レンズを挿入することもできます。見え方などのピントに大きく影響するのは白内障手術ですから、両方の手術とも良質な結果を目指す必要があります。もちろん一度の手術で将来の白内障も済ませて欲しいという希望やとても強い白内障が発症している方は同時に行うことも可能です。

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